バンコクお仕事日記。脱・化学調味料を目指して。バンコク・スクンビット69『沖縄食堂 金城』①

ブログの下書きばかりが溜まってしまい、かなり間が空いてしまいました。なさけない。全てお伝えしたいことばかりなので、下書き分を消化していきます。ちょっと前の話になりますが、ごめんなさい。

 

4月に4泊5日でバンコクに単独出張に行っていました。目的は、私が運営しているYahooストアーSUAY で扱っている商品の仕入れと、バンコクの国道スクンビット69にある『沖縄食堂 金城』のヘルシーメニュー(薬膳メニュー)の開発です。現在このメニューがタイ人のお客様にも大変好評だということで嬉しい限り。開発裏話です。

 

 

 

 

タイはご存知の通り熱帯モンスーン気候。年間を通して高温で雨期(6月~10月)と乾期(11月~5 月)に大別 されます。このタイの雨期は太陽が目の前にあるかの如く灼熱で、全身に絡みつくようなジトッとした空気。ここ最近の日本の夏も、タイの雨季にほぼ近い気候となりつつありますが、タイでの太陽のジリジリ感はちょっと手強いです。以前、体力に自信ありの私もタイで初めて熱中症になりかけました(突然めまいがし始めて一気に嘔吐)
この気候の厳しさに加え、タイでは国民の所得向上によるライフスタイルの変化から、肥満、高血圧、心脳血管疾患、糖尿病などの生活習慣病が大きな問題となっています。元々、タイ人はお砂糖をよく使います。多くのカフェで何も言わないでアイスコーヒーを注文すると『のけ反りそうなくらい、強烈にあっっま〜い』のが出てきます。またタイ人のソウルフード『クイティアオ』という汁ビーフンは、私たち日本人にはそのまま食べてすごく美味しい味付けなのに、テーブルにセットされてあるグラニュー糖を大きめティースプーンでドバッと2、3杯、さらに、プリック(タイ唐辛子)のナンプラー漬けをドバッドバッと入れて食べているタイ人が目につきます。老若男女問わずです。だいぶん、特に美容にこだわる女性は随分薄味になっている気もしますが、それでもまだまだやっぱり高糖質、高塩分な食生活な気はします。何度かタイ人のお家でお料理をさせてもらったことがありますが、普通にお料理に使うお砂糖がグラニュー糖だけだったりします。プラス精製されたお塩に化学調味料。
現在、自然農法農家さんの商品を取り扱っていますし、口に入るものは気を使いますが、「オーガニックのものしか食べません」とか「食品添加物絶対反対!」とか強く言い切る気はない私です。それにしても、タイの方々の毎日の食生活はとても気になるところです。

 

この写真の右下が『クイティアオ』右上がテーブルに据え置きの調味料セット

 

 

気候による体調不良と食生活の問題は、相方の仕事にひっついてタイに住んでいた頃から気になっていました。
『甘い・酸っぱい・辛い』が複雑に融合するタイ料理はすごく美味しいし、今すぐにでも食べたい。ですが数日続けて外食していると、口の周りに吹き出物が出たり、口内炎ができたり。もちろん自然派食材に気を遣ったレストランもありますが、そういう特別なところへ毎日通うわけにもなかなかいきません。タイ滞在中、なるべく自炊するようにしていましたが、当時住んでいたバンコクのマンションはキッチンがものすごく小さく(タイでは食事は外食という習慣が根付いている)水道事情も日本のようには恵まれていないので毎回の調理がそこそこ大変。
そんな相方の駐在に同行していた期間の食生活問題を緩和してくれていたのが、バンコクの中心を横断する国道スクンビットのソイ69にある『沖縄食堂 金城』です。

 

 

写真がよくないけど…昼と夜の金城の外観です

 

ザ・食堂!という佇まい。昼も夜もほぼ満席のようなお店です。そしてその客層のほとんどがタイ人という実力派。さらに日本人駐在員さん、その他外国の旅行者も多く通う、かなりの人気店なのです。

 

なぜか。すごくシンプルで優しい味のお料理が、実はどこの国の方の胃袋にも受け入れやすいお料理なのかもしれません。
沖縄はタイの気候にも近い亜熱帯気候ですが、香辛料はあまり使わず、昆布、カツオ、豚のお出汁をふんだんに使い、豚肉、羊肉、沖縄野菜とも言われるゴーヤやへちま、からし菜、島豆腐などの独特なお野菜を使いますよね。味付けは塩、醤油、お味噌といたってシンプルですが、タイの方々にも意外に好まれるようです。

 

また琉球王朝時代に、当時交易がさかんだった中国から『医食同源』の思想が入り、実は『薬膳』の考え方がお料理にも強く反映されているのです。

 

相方のバンコク駐在が決まった頃、私はまだ仕事をしていたので数ヶ月あとにバンコクに行きました。それまで、その後もですが『金城』は相方の安息の場所でした。週に2、3回は通っていたのではないでしょうか。
当時の相方は、『タイ時間』で動くタイ人社員(今でも交流のある素晴らしい人たちですが)とどう向き合うか、開発、事業化、売上、慣れない食事、ああ、クソ暑い(失礼!)…と顔つきが変わるほどのストレスまみれ。そんなストレスまみれの相方を『金城』の沖縄料理と、オーナー・大高さんをはじめ、可愛らしいタイ人スタッフさん達が、ゆる〜く見守っていてくれました。そして私にとっても憩いの場所に。もし『金城』と出会うことなく、屋台のタイ料理と接待で使うレストランと、コンビニのフルーツとおくらとビールだけで駐在期間を過ごしていたら、結構、相方の心身にきてたんじゃないかと思います。

 

『金城』のオーナー大高さん。今回の旅にて。

 

 

そんな『バンコク・スクンビット69『沖縄食堂 金城』さんに、新たにタイの食材、沖縄食材を使った『ヘルシー薬膳メニュー』を伝えるべく、ほぼ3日間『金城』に篭って伝えて来ました。前述した『バンコクの気候による体調不良の改善と生活習慣病予防』を目的とした薬膳メニューです。

今日はこれまで。次に続けさせていただきますね。